鉄道かってばなし

鉄道ひとつばなし3 (講談社現代新書)

鉄道ひとつばなし3 (講談社現代新書)

5月20日(金)深夜の「タモリ倶楽部」は鉄道ネタであった。それでふと原武史の『鉄道ひとつばなし』のことを思い出し、もしや新刊が出ているのではと思って調べてみると、なんと3月20日に第3巻が出たばかりだという。偶然なのか、天啓なのか。翌日、秋葉原の有麟堂で購入。同時購入は、同じ著者の『「鉄学」入門――車窓から眺める日本近現代史』(新潮文庫、2011年)と『滝山コミューン一九七四』(講談社文庫、2011年)。

前2作に比べて、本書には廃線、廃止列車にかんする著者の考えがより濃く表明されている。第8章「日本の廃線シンポジウム」がその典型である。

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DRAGONFORCEに新シンガー加入

中国籍香港人ニュージーランド育ちのイギリス人、イギリス育ちのウクライナ人、フランス人、唯一生粋のイギリス人から成る多国籍バンドに、もう一人生粋のイギリス人がシンガーとして加入することになった。金髪碧眼の23歳、マーク・ハドソン(Marc Hudson)である(参照)。

前任者である南アフリカ人のZPサートが脱退したのが昨年の3月のことであった。そのことはわたしもid:RYUSUKE:20100309#p1において報告しておいた。それから新任者を見つけて公表するのに1年かかったわけであるが、今回のDRAGONFORCE場合、全く無名の新人を発掘したので、むしろ1年でよく仕事を片づけられたものである。JUDAS PRIESTは前任シンガー、ロブ・ハルフォードの脱退から、無名の新人ティム・オーウェンズ(現BEYOND FEAR、Yngwie Malmsteenバンド)を発掘し、アルバムをリリースするまでに7年を要している。メタル業界では通例あるバンドで欠員が出ると、旧知の人脈から補充人員を連れてきたり、自分たちのフォロワーバンドから腕の立つプレイヤーを引っこ抜いたりすることがよくある。だから、旧メンバーの脱退と新メンバーの加入が同時に告知されることが、メタル界ではむしろ普通になってきている――実際DRAGONFORCEは、前ベーシスト脱退時に、当時は概ね自分たちと同格だったフランスのHEAVENLYでギターを弾いていたフレデリク・ルクレルクを引っこ抜いて、新ベーシストの座に据えている。

もっとも、ビッグなバンドであればあるほど、それも脱退するのがバンドの顔とも言えるヴォーカリストであれば尚更、後任人事には時間がかかっている。前述のJUDAS PRIESTと同様にシンガー探しに苦労して、しかも評価の是非がまあまあ相半ばしているオーウェンズ時代のJUDAS PRIESTにたいして、後任シンガー、プレイズ・ベイリー加入後に評判を奈落の底へと叩き落したIRON MAIDENの経緯を考えると、メンバーチェンジ、しかも、ビッグバンドのヴォーカリスト交代劇は簡単ではない。

DRAGONFORCEの場合、ブライテストホープ(期待の星)と呼んでも差し支えはないだろうが、しかしビッグバンドと呼ぶにはまだまだである。とはいえ、安易に旧知の人脈などから後任人事を考えず、広く全世界にオーディションへの参加を呼びかけたのは、今回の交代劇を通じて、バンドがJUADS PRIESTやIRON MAIDENのようなビッグバンドの座に近づきつつあることを演出したかったのではないだろうか。もちろん、彼らがビッグバンドに近づくのか、それとも、逆に評判を地に落とすのかは、新人加入後最初の新作やライヴを聴いてみないと判断できない。

3月2日付でバンドのウェブサイトで初めて公開されたヴィデオや画像から、新シンガーが金髪碧眼の典型的なコーカソイドであることは一目瞭然であるが、この新人男性が、http://metalgateblog.blog107.fc2.com/blog-entry-535.html:TITLE=METALGATEさんが言うような「グッド・ルッキンなブロンドのプリティ・ガイ」であるかどうかは、毎日黒髪の黄色い顔ばかりを日々目の当たりにしている典型的日本人の、一応は異性愛者のわたしには、よくわからない。

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M-1グランプリ2010・雑感

26日(日)の夜は友人が住んでいる小金井市で友人たちと食事をしていたので、M-1勝戦は録画しておいたヴィデオで観ようと思っていた。それまでは、うっかり結果を知ってしまうことのないように、携帯電話やパソコンでインターネットにアクセスするのは控えておいた。そうしたらauは親切にもEZニュースフラッシュで結果を送信してくれた。電話の画面に流れるニューステロップ「笑い飯がM1王者」。やべっ、見ちまった! 帰宅した午前0時ちょっと過ぎのことであった。

事前に下馬評まで作成した昨年大会に比べて、今年のM-1にはほとんど関心が湧かなかった。「ボキャブラ天国」が若手芸人たちのテレビ出演の機会を与え始めた96年頃から、「超!よしもと新喜劇」(のち「超コメディ60!」)、「笑う犬」を経て、一時期お笑い番組が下火になった2001〜03年頃には「爆笑オンエアバトル」へと避難しつつも、わたしはほぼ一貫してお笑いファンを自認してきたが、いよいよ飽きてきた。

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『神のみ』アニメ第2期決定だってさ

神のみぞ知るセカイ』(テレビ東京・毎週火曜日25時50分〜、以下『神のみ』)が本日12月22(日付は翌23)日、最終回を迎えた。しかし番組中で、セカンドシーズンの制作、放映が決定されていることがキャラクターの言葉を借りて明らかにされた(『サンデー』誌上ではすでに公表されているようだが、後述の通りわたしは単行本派なので、雑誌は買っていない)。女子攻略が歩美、美生、かのん、栞に留まっており、「駆け魂」を全て集め終わるまでは外れない首輪を桂馬がつけたまま最終回となるのも不自然であり、このファーストシーズンではどう考えても登場できないハクアが、予告イラストでは早々に第4話ですでに姿を見せていたのも、やはり不自然であった(ハクアとその協力者・幸枝は、最終話でわずかだが登場する)。そう考えると、ファーストシーズン放映開始以前から、セカンドシーズンの制作は予め決まっていたように思われる。……まあ、どうでもいいことであるが。

本作は、今10〜12月クールでわたしが唯一ほとんど毎週欠かさず観ていたアニメ番組であった。ついでに言えば、毎週アニメ番組を欠かさず観るというのも、わたしにとっては、およそ数年ぶりのことである。これは、04年20歳当時、テレ東や独立UHF局の深夜アニメを毎日、計5時間だか6時間観ていると豪語していたことを鑑みれば、隔世の感がある。それはなぜかと言えば、単に20歳のときはアニメまで熱心にチェックするオタクだったけれども、今やせいぜい単なるマンガファンに過ぎないからである。要は、このテの趣味に飽きただけである。

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RYUSUKE、キチガイに絡まれる

2010年12月18日付の記事で、わたしは珍しく日記らしい日記を書いた。それは次のような事情があったからである。要は、次のことが言いたいために、買ったマンガの話とか、食べたラーメンの話まで持ってきたわけである。当初は、18日付の記事とワンセットで公開しようと思っていたが、後に述べる理由から、分けて発表することにした。

事は、日暮里駅で、日暮里・舎人ライナーのホームを眺めていたとき、起きた。前回わたしは次のように書いておいた。話は、その続きである。

上野から山手線で2駅、日暮里に向かう。目当てのラーメン屋に行くためである。こんな用事でもない限り日暮里で下車することなどありえないので、08年3月末にとっくに開業していた日暮里・舎人ライナー鉄道路線)の日暮里駅を改札を眺めに行く。

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『神のみ』第11巻、こじろう526日暮里店

20時10分頃、千代田線新御茶ノ水駅に到着し、秋葉原方面へ歩く。石丸電気は20時で既に閉店。秋葉原はやはりまだまだ夜が早い。

メロンブックスで『神のみぞ知るセカイ』第11巻を買おうと手にとるが、作者のブログで、特定の書店でのみメッセージペーパーがおまけでつくことが書かれていたことを思い出す。メロンではつかないらしい。普段は、そのような特典などを意識することはないのだが、今回は何となく気になって、メロンで購入するのはやめた。中央通りを渡って、アニメイトへ。

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自殺志願者のアモークラン、再び

17日(金)午前7時50分頃、茨城県取手市のJR常磐線関東鉄道常総線取手駅前で、同県守谷市在住の無職・斎藤勇太(27歳)が江戸川学園取手中学・高校のスクールバスに乗り込み、生徒たちを無差別に包丁で切りつけ、5人に怪我を負わせた。そのほか8人が危険回避の混乱で打撲などの軽い怪我を負った。斎藤は現場に居合わせた男性数人に取り押さえられ、駆けつけた警察官に殺人未遂容疑で現行犯逮捕された。

毎日jp http://mainichi.jp/select/jiken/graph/20101211/index.html(10年12月18日)

調べに対し「自分の人生を終わりにしたかった。不特定の人を包丁で傷つけたことは間違いない」と供述しているという。

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