カナダのINTO ETERNITYが新曲"Fukushima"を公開

カナダの「エクストリーム・プログレッシヴ・メタル」バンドINTO ETERNITYが新曲"Fukushima"をインターネット上で公開した。この曲は、言うまでもなく、福島県にある東京電力福島第一原子力発電所東日本大震災における事故をモチーフにしているという。

わたしはこのバンドの名前を知ってはいたが、音源を聞いたのは恐らく初めてである。曲はなかなか良いと思ったが、コーラスラインにおける「フ〜ク〜シ〜マ〜」がいちいち鬱陶しい。ちなみにこの曲のヴォーカルは、昨年(2011年)アメリカの中堅バンドICED EARTHにも加入し、同バンドに新風を吹き込んだステュウ・ブロック(Stu Block)。

まあ、この曲もヘヴィメタルの「核」好き(核兵器、核戦争など)の現れの一つと言ってよかろう。例えば、わたしの知る限りで言えば、スウェーデンのASTRAL DOORSは"Black Rain"(2006年)で太平洋戦争における広島への原爆投下について唄っている。またドイツのPRIMAL FEARには"Nuclear Fire"(2001年)があり、2006年の広島でのライヴの際にはヴォーカルのラルフ・シーパース(Ralf Scheepers)が「平和の祈りを込めて唄う」と一言断りを入れてから演奏した、というエピソードがある(コチラを参照)。

ちなみに、フィンランドでの原発から出た放射性廃棄物を処分し、貯蔵するための施設を撮ったドキュメンタリー映画「100,000年後の安全」(2009年、日本は2011年)があるが、原題は"Into Eternity"である。単なる偶然かもしれないが、もしかするとこの言葉には原子力開発に因縁があるのかもしれない。

まあこのバンドも、現在世界で一番ホットなスポットである福島でライヴがやれたらホンモノかな。まあ来日経験があるかどうかも疑わしいバンドじゃ、カナダの片隅で唄うのが関の山だろう。