ブックオフのススメ

ブックオフのススメ」などと書くと反発する人も現れそうですが、私は結構頻繁に利用しています。今日も、この台風7号が伴った風雨の中、2件ほどブックオフ巡りをしてきました。以下は今日の購入リストです。

私の通学定期券で行ける店舗で購入してきました。今日の一番の収穫は、何と言っても廣松[1990]でしょう。著者は1994年に既に亡くなっていますが、この本はなんと初版でした。私は講談社現代新書の新装丁版で同書を買うのもよいかと思っていたのですが、安かったし、初版だったので思わず買ってしまいました。講談社現代新書の通し番号が1001番で「覚えやすい」と友人が言っていたのが、印象的です。但し廣松の新書は『新哲学入門』*1と『哲学入門一歩前』*2の2冊を持っていますが、彼の文章は、19世紀のドイツの文化人たちのように、ひたすら読みにくいのです。その2冊も未だ未読であります……。

しかしこうして見ると、廣松以外は全て言語学、それも英語学の新書になってしまっていますね。私は専門を問われると一応は「西洋思想哲学史だ」と答えることにしているのですが、それ以上に英独語学、外国語教授法にも力を入れてしまっていることを最近自覚しました。多分、私の研究で将来実になりそうなのは、思想や哲学の研究ではなく、言語学や教授法の方でしょう。私は将来「大学人」になりたいと思っておりますが、仮になったとして、関口存男*3のように「いち独語教師」を貫くのも悪くはないと思ってもおります。

なお購入書籍のうち、田中[1993]と鈴木[1973]は私が受講している大学の講義「英語学」の課題レポートで、課題図書に挙げられていることから購入しました。鈴木孝夫の単著は今まで一冊も持っていなかったのが不思議ですが、何分ブックオフも各店舗歩きなれると、古本で買えそうだなというのがわかってしまうのが貧乏根性でしょうか。あとは川本茂雄『ことばとイメージ―記号学への旅立ち』*4風間喜代三言語学の誕生―比較言語学小史』*5を探しております。ブックオフで発見された方は、是非当方にご一報を。

最後にオチを1つ。上下2巻本の大津[1993]ですが、先に買ったと思っていたのも上巻でした。拙宅には同じ本が2冊になってしまいました。積読ばかりしてしまうと、自分で持っている本がわからなくなることの証左であります。

因みに、余談ではありますが、今日初めて新宿区の図書館を利用しました。借りてきたのは、高橋順一『戦争と暴力の系譜学』*6(笑)。

*1:1988年1月、岩波新書 isbn:4004300053

*2:1988年9月、講談社現代新書 isbn:406148916x

*3:1894-1958、「日本が誇る大」独語学者。名前は「つぎお」。孫は同じく独語学者の関口一郎(1946-2001)。どうでもいいですが、誰か存男のはてなキーワードを編集してください。

*4:1986年、岩波新書 isbn:4004203317

*5:1979年、岩波新書 isbn:4004200695

*6:2003年、実践社 isbn:4916043669