人の振り見て……

MSN産経ニュース『無職の元東大生「教科書と違う現実が…」 文科省幹部を殺害予告』*1

文部科学省の局長らの殺害予告をインターネットのブログに書き込んだとして、警視庁捜査1課は29日、脅迫の疑いで、東京都文京区本駒込、無職、前田記宏(ふみひろ)容疑者(25)を逮捕した。

東大を卒業したが就職していないといい、「理想を持って勉強してきたが、教科書の内容と違う現実があることを知り、文科省にだまされたと感じた」などと供述。ほかに東大教授の殺害予告も書き込んでいたが、元厚生次官ら連続殺傷事件と関連はないという。

調べでは、20日午前8時ごろから午後0時50分ごろまでの間、自宅パソコンで自身のブログに「文科省官僚への殺人予告をしているのは私です。1週間以内に次の者を順次、自宅で刺殺する」などと書き込み、文科省初等中等教育局長ら幹部10人の実名を挙げて、脅した疑い。

記事中にある、前田君のブログにおける当該記事はこちら。念のため取っておいたウェブ魚拓こちら(共に08年11月30日確認)。

前田君のブログは、流し読みする限り、傍から見て、東京大学出身であることをハナにかけたブロガーのイタいブログにしか見えない。ところで私は大学院で哲学を研究しているので、このブログでも一般の人々にはない視点からの発言をしようと心がけている……が、それって前田君と同じイタいブロガーなんではなかろうか。

私はこのブログでは、とりわけ2006年頃を境として意図的に、社会的な話題に言及するときは特に、“捻くれた”“嫌味な”文章を書き連ねてきた――それとは対照的に、ヘヴィメタルやラーメンについて語るときは、毒気を抜いた文章を書くことも、意識的に行っているわけだか。正直、過去のエントリーを見ると、我ながら馬鹿馬鹿しい毒舌毒吐きっぷりには苦笑したくなることがある。

幼い頃、私は常々母に「人の振り見て、我が振り直せ」と言われてきた。前田君のイタいブログを他山の石として玉を攻むことにする。

それにしても、前田君のブログにも精査すればもしかすると傾聴に値することが書いてあるのかもしれないけれど、修論執筆の最中でそんなことをやっている暇はねえよなあ。アホガミ論文といい、私が山篭りをしている間にも確実に世界は動いていて、面白いものが出回っているかと思うと、おちおち修論に集中していられないねえ。