トラブルまみれで「ごせやげる」

10月18日(土)、前日まで問題なく使用していたメインマシンであるWindows2000(Win2k)搭載機が、突然起動できなくなった。正確に言えば、BIOSの起動は無事完了するのだが、そのあとOSが立ち上がる段になると、それが立ち上がらずに終了・再起動してしまい、再びBIOSの起動画面に戻り、またOSの終了・再起動……の無限ループに陥ってしまったのである。

1つの機体を長く使っていれば、いずれ故障の時期は必ず訪れるものだが、しかしこれから修士論文を書かなければならないときにトラブられるのも、なかなか面倒であった。まあ、私は外付けのハードディスクに嵩張るファイルは移していたし、OSの再インストールするしかなくなったとしても、その前に内蔵ハードディスクを取り出して、何らかの方法でサルベージすればいいやとは思っていた――そこにあるファイルがWindowsによって記録されたものである限り、原理的にはどのWindowsマシンによってでも必ず読めるはずなのだ!――のだが、いまこの機体が使えなくなることには、いささかの焦りを覚えずにはいかなかった。

しかも、である。わざわざ時を同じくして、拙宅の台所の下水管が詰まりやがったのである。以前から、その徴候はあった。今ここに至って、台所の下水管はとうとうその口を閉ざしたのである。水がなかなか流れていかず、汚水が上がってくる。茶碗も洗えない、米も研げない。

嗚呼、ごせやげる!

Win2kの「インプレイス・アップグレード」

別のパソコンを使ってインターネットで解決方法をググった。そうしたら、私と似たような症状を抱えた先人もいたものである*1。そして、そこからリンクされているページに書かれている、Win2kの「インプレイス・アップグレード(in-place upgrade)」を試みた*2

この方法は、平たく言えば、ハードディスクに保存されている各種データはそのままに、Win2kだけを上書き再インストールするというものである。それゆえ、モニタやキーボードのドライバや、Win2kの初期化に伴ってインターネット・エクスプローラーがヴァージョン6から5.5へとダウングレードしてしまったので、その再インストールをしなければならなかった。更には、どういうわけかDAEMON Tools(仮想ドライヴソフト)も使えなくなってしまったので、一度アンインストールしたのち、再インストールする手間まで取られた(しかも最初の再インストールは上手くいかず、2度同じことをする憂き目に遭った)。

私のパソコンがどうして立ち上がらなくなったのか、その理由はよくわからない。しかし上掲の解決方法を示したページでも、その筆者が語ったのと同様に、私も最近キーボードをPS/2接続のものから、USB接続のものへと交換するために、ドライバのインストールをしていた。更に、前日OSを終了する直前には「メモリが"read"になることはできませんでした」などとエラーメッセージが頻出していたことも思い出される。

パソコンの修復作業で当日午後がまるまる潰れた。勉強しようと思っていたのに。台所は下水が詰まっていて料理もできない。私はごせやげながら、友人に電話をして秋葉原の「九州じゃんがら」へラーメンを食いに行った――この店も値上げをしていて、更にむかついた。この友人に言わせると、私の電話の声が、かつてミニコミをやっていた頃の締切前の声のようだったそうだ。

溜飲を下げるが如く

さて翌日曜日(19日)である。前日に排水溝へと洗浄剤を2錠も放り込み、しばらく放置したのち水を大量に流したが、効果がなかった。こりゃパイプを外して、直接洗浄するしかないかと意を決し、ゴム手袋をはめて、シンクの下へと潜り込んだ。

さて、一般的に言って台所の下水管はS字管が普通だと思うのだが、拙宅のものは硬質ゴムのような、割と柔らかい、しかも一直線に延びたものだった。これを外そうと継ぎ目を回してみたりするのだが、外れない。この管をモミモミしてみたり、色々まさぐってみたが、外しかたがよくわからん。

どうしたものかと改めて水道のノブを上げて、水を流してみた。するとどうだろう、排水溝はその溜飲を下げるが如く、スムーズに水を飲み込んでいった。どうやら、モミモミしたり色々したりしたのがよかったらしい。一件落着である。

そのあと、近所のイトーヨーカドーでコメが10キロ2,980円だったのでそれを買いに行ったり、業務スーパーまで久々にチャリを飛ばしたり――ここでも値上げをしていた。かつて88円だった200グラムのエビピラフが98円では、ショップ99のものと大して変わらんではないか!――して、私の週末は終わってしまった。あまり生産的ではないが……仕方ないか。ごせやげても、いい仕事はできないもんだ。