Beim Ende der »Goettin des Examenmachens.«

『受験の神様』が終わってしまった……おれはこれから何を楽しみに一週間生きていけばいいというのか。orz*1

実はヴィデオテープに録画するだけでまだ観ていない回(第6、7話)があるのだが、一応一通り観終えて思うことは、実に疲れるドラマだったということである。なぜ疲れるかというと、こちらが見方を工夫しないと、飽きてしまうからである。つまり、このドラマはつまらなかった、面白くなかったのである。

私のような成海璃子バカならば、成海さえ映っていれば満足なのだが、生憎このドラマは実は成海の露出はあまり多くない(成海バカにとっては)。それゆえ成海バカ(=私)だって冷めてきてしまうものである。

私は普段は全くテレビドラマを観ないのは、基本的にテレビドラマに対して低い評価しかしていないからであるが、このドラマに対する世人の評価もまた低いことは、視聴率が物語っている。全10話の平均視聴率は9.67パーセント、今期一番人気であったと言われる『花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス〜』の平均視聴率が全12話で17.0パーセントであったことと比べると、随分と水をあけられている。

伸び悩むドラマの視聴率

今クール7〜9月期の民放各局で放映されたドラマと、その平均視聴率を以下に示す*2

  • 牛に願いを Love&Farm(フジテレビ、火曜10時、全11話)
    • 8.7パーセント
  • 女刑事みずき 〜京都洛西署物語〜(テレビ朝日、木曜8時、全11話)
    • 11.27パーセント

  • 受験の神様(日本テレビ、土曜9時、全10話)
    • 9.67パーセント


  • ライフ(フジテレビ、土曜11時10分、全11話)
    • 12.16パーセント

確かに『受験の神様』の視聴率は、今期ドラマの中でも下から数えたほうが早い。裏番組でサッカーのナショナルマッチ(7月21日、28日)や、フジテレビの27時間テレビ(7月28日)などがあった不幸を割り引いても、このドラマの視聴率の低さの直接の理由は、そのものが面白くなかったことにほかならない。

けれども、テレビドラマの不人気は『受験の神様』のみに留まらないことが上のリストからわかるであろう。平均視聴率が20パーセントを越えたものは一つもなく、やっと15パーセントを越えたものが二つあるのみである。

「最近の視聴傾向で顕著なのはM1やF1といわれる20代の男女の視聴者のテレビ離れが加速していることです。その端的な例は20代のアイドルが出演する連続ドラマの視聴率の低下です。その一方で、M3やF3といわれる50代以上の男女向けの2時間ドラマがそこそこ視聴率を獲得し、明らかにテレビを見る層の逆転現象が起きている。」*3

シロウトが単純に考えると、10〜20代の若手女優がこれだけ群雄割拠するにもかかわらず、彼女たちをウリにして世人の耳目を惹きつけることなんかできっこないのである。できたとして、せいぜい長澤まさみか、沢尻エリカぐらいであろう。それでも私は観たいと思わない(沢尻なんて、キャラ立ちが先行している感がある)。『牛に願いを』なんて、あれだけ若手の女優男優を投入しておきながら、惨憺たる数字である。いわんや、二年前に同時間枠で小学生役をやっていた中学生の女優が看板になるわけもなければ、そもそも知名度すら高いはずがないのである。

今期は『受験の神様』を観る都合、比較のために時間の許す限り他のドラマを観ようと努めたが、『ファースト・キス』は途中で投げ出してしまったし、帰省中に新垣結衣ファンの愚弟が観ていたから『パパとムスメの7日間』も途中から観た。こういう事情でなかったら、『花ざかりの君たちへ』も観ることはなかったであろう。そもそも『鉄板少女アカネ!!』(TBS、2006年)を失敗させた前科のある堀北真希は視聴率女王ではなかった。

もっと示唆的なのは、私のオカンが言った一言である。「夏は外出するから、家でテレビなんか見ない。」もっともである。『受験の神様』について言えば、9月8日の第8話から見事に視聴率を二桁に回復させている。そう言われて見れば、週末土曜の夜に、しかも夏に、三時間もテレビにかじりつくのは、私のような連れ合いのいない孤独な人間だけであろう。恐らく、過去10年の土曜9時のドラマで、視聴率が20パーセントを越えたものを寡聞にして私は知らない。

原作ものの乱立

また今期のドラマ群に特徴的なのは、マンガや小説を原作として持つものが多いということである。具体的には、『菊次郎とさき』以外のテレビ朝日のドラマと、『ファースト・キス』、『牛に願いを』、そして『受験の神様』を除く全てのドラマである。上記リストの半数を越える9タイトルは、私には多すぎのように思われる。

しかし視聴者の側からすれば、人気マンガや小説のドラマ化となれば、安定したエンターテイメントの供給が受けられることを確信できるのである。平均視聴率が15パーセントを越えた『花ざかりの君たちへ』と『山田太郎ものがたり』は人気少女マンガである。またセンセーションを呼び、11時という深夜帯にもかかわらず健闘した『ライフ』も原作はマンガであり、凄惨なイジメ問題を取り扱った作品として、ドラマ化以前から評判があった。

ドラマ制作者の側からすれば、原作ものは手っ取り早く視聴率稼ぎをしやすいのである(無論失敗の例はあるが)。出版社の側でも、ドラマ放映に合わせて原作本をプロモーションすることができるし、一石二鳥である。但し制作者の企画力低下を招くことは避け得ないであろうし、もう起こり始めている感もする。

前クールの『喰いタン』を始め、日本テレビの土曜9時枠は『金田一少年の事件簿』など原作ものを多く放映し、マンガ原作ドラマの嚆矢であった。『受験の神様』が面白くなかった理由については稿を改めて述べたいと思うが、今回示した諸要因が関係していることは疑いを免れない。

終わりに

これから私は、『受験の神様』の未消化分を視聴してから、最初から見返そうと思う。このドラマにはもうしばらくネタを提供してもらう。

そうこうしているうちに成海璃子の主演映画3本がDVDになるから、それも観よう。『きみにしか聞こえない』は劇場で観られなかったので、楽しみである。そして先日彼女の写真集も手に入れてしまったので、これを観て身萌え悶え狂うことにする。やっぱり成海璃子はめんごいのぅ〜。(´∀`)ニヘラ

……成海璃子と同い年の弟に「お前はロリコンか」と言われましたが、それが何か?

*1:私はもともと土曜の9時は『アド街ック天国』(テレビ東京)を観ていたので、これと、土8の『めちゃめちゃイケてるッ!』(フジテレビ)と、土10の『エンタの神様』(日本テレビ)という黄金ラインで秋の夜長をしのぐことになるだろう。

*2:いずれも関東地区ビデオリサーチ調べ。ウィキペディアの各ドラマの項目に記された数値を引用した(07年9月24日)。なお本稿執筆で一番苦労したのは、このリスト作成である。疲れた〜。

*3:http://news.www.infoseek.co.jp/search/story/08gendainet07023584/%25BE%25AE%25CE%25D3%25B0%25B0/(07年9月24日)強調は引用者による。