3月3日(前半)、自宅出発〜成田空港発

ブログのヘッダー部分で小さく告知した通り、私は3月3日から11日にかけてドイツ旅行に出かけた。私にとって初めての海外旅行である。

私は初めての海外旅行の一部始終をまとめることにした。友人たちからの要請もある。以下に記されるのが、それである。

しかし、書き始めて気付いたのだが、どうも膨大な分量になりそうだ。そもそも私は常に長文になりがちな書き手なのだけれど。よって書いて区切りのいいところから順次掲載していこうと思う。

尚日付は、旅行した実際の時間に合わせる。よって実際の掲載日と掲載されるページの日付とは一致しない。その点を留意されたい。


出発の3月3日は、午前6時に私は起床した。成田空港午前11時発のブリティッシュ・エアウェイズ006便ロンドン・ヒースロー行きに搭乗するために、2時間前の午前9時には空港に着いてチェックインをしなければならないからである。

と言っても、実は眠ったのは1時間程でしかない。準備等に手間取り、4時少し前には布団に潜り込んでいたのが、眠りに就いたのは多分午前5時頃だ。私は基本的に普段から、長期休業中は特に、昼夜が逆転しているので、早く眠れる訳もなかった。初めての海外旅行だというのに、ナメているとしか言いようがない。

同行の友人Kに起床の確認電話をし、朝食を食べて家を出た。正にドイツを横断する今回の旅程を鑑みて、荷物はバックパックと肩掛けの小さなサブバックだけであった。

実はこの時、私は風邪をひいており、鼻水と喉の痛みが止まらなかった。多分2日前の夕方の、早稲田から湯島にかけての散歩が悪かったのだと思う。常備薬を携行しながら、行きの機内でも薬を飲みながらの初海外旅行だった。

成田空港へは、庶民の味方・京成電鉄を利用した。山手線各駅から成田空港への電車によるアクセスを考えると、京成とJRがあるが、JRの場合東京駅から約1時間半もかかって1280円である*1。京成の場合は日暮里*2からやっぱり約1時間半かかるが、運賃は1000円である。ならば私のような下流民が京成を選ばない手はない。

……リムジンバス? JRの成田エクスプレス? いずれもいずれも3000円程度もするアクセス手段を選ぶのはブルジョアジーである。私が選ぶ筈は、絶対にない。因みに京成のスカイライナーもあるが、特別料金不要で最速の「特急」と比べて20分程度しか短縮できないのに1920円もするのは、乗る意味がない*3

尤も私は、家から京成の駅が近いこともあったこともある。拙宅の最寄京成駅から京成高砂まで行き、成田空港行きの特急に乗り換えた。890円である。

京成高砂で7時45分発「特急」成田空港行きに乗り換えると、車内には既に、スーツケースを携えるなど、私と同じ旅客と思しき乗客の姿があった。日本の交通事情をよく知っているのか、旅行者らしい外国人も乗っていた。勿論、通勤通学客も乗り込んでいた。成田空港方面は下り電車なので、上り電車に比べて空いていたのは有り難かった。

「特急」停車駅である八幡、船橋京成津田沼、勝田台を過ぎ、佐倉を発車した頃、相方Kからメールが届く。彼は既に成田空港に着いたようだ。ということは、私の一本前の「特急」に乗っていたらしい。返信する。「いま佐倉を出た。これから成田、第二*4、空港になります。暫し待たれよ。」

8時42分、成田空港駅に到着する。パスポートチェックを過ぎてKと合流した。「もっと余裕を持って行動しろよ」と窘められるが、しかしこのセリフは、後々私がKに対して言いたくなることしばしばのものであった。

因みに、ご存知「成田空港」こと成田国際空港(「新東京国際空港」は旧称)は第1ターミナルと第2ターミナルがあるが、私たちが飛行機に乗るのは、第1ターミナルから。BAは第1ターミナルから飛び立つのである。

4階G-10カウンターで旅行代理店のH.I.Sから航空券引換券を受け取り、急いでBAのカウンターでチェックインを済ませ、航空券を手に入れる。これで一先ず一安心。更に予約していたレンタル国際携帯電話を借り出した。発信も受話もしなければレンタル料は無料というこの携帯電話であったが、本当にただの一度も使わなかった。荷物になっただけであった。

次は円からユーロへの換金である。私たちが出発までうだうだ待機していた空港4階出発ロビーには、成田空港のウェブサイト*5によると、三菱東京UFJ、みずほなど3つの銀行・両替所がある。この中で私たちが利用したのは、グリーンポート・エージェンシー(GPA)という外貨両替専門店である。これを利用した理由は、何のことはない、各店を比較して、一番レートがいいところを選んだに過ぎない。他は1ユーロ144円程度していたが、GPAは、1ユーロを143.89円で両替していた。因みに、私が当日出発前に確認した為替レートは1ユーロ138円ちょっとだった。係員の勧めで10072円を出して、70ユーロを手に入れた。

ここで、語気を強めて言っておくが、両替は日本国内でやっていった方がかなりお得だ。推測だが、恐らく空港外の銀行等でやった方が更にお得なのではなかろうか。足りなくなったら渡航先で両替することも可能だが、ヨーロッパは日本に比して物価が高いことを肝に銘じるべきだ。

この時点で、大体10時を回るか回らないかというくらいの時間であった。私は両親と祖母に電話で出発の挨拶をし、友人から来たメールに返信をし、ケイタイの電源を切った。航空機に乗り慣れた人にとっては常識であろうが、ケイタイの電波が航空機が搭載している精密機器を狂わすおそれがあるため、電源は切らなければならないのだ。

一体何度荷物検査をすればよいのかとうんざりしながら何度目かの荷物検査を通り抜け、かくして私たちは機上の人となった。という訳で、続きは次回更新時にて(以上、掲載は3月18日)。