〈労働〉の条件――The Labor Condition

いま江東区の青海で〈アルバイト〉をしている――といっても、雇用形態としてはパートタイムに変わりはないが、ハンナ・アーレントの言う"Arbeiten / labor / 労働"(『人間の条件』)であり、私が生きるためにしなければならないことであって、そこらへんの暇な大学生がやっている余暇のような「バイト」とは本質が異なるので一緒にされたくはない!

通勤には専らゆりかもめを利用している。けれども火曜日は18時に大学へ登校しなければならないのだが、私のオフィスビルを経由する、りんかい線東京テレポート駅行きの関係者専用無料バスが運行されているので、試しに一度利用してみることにした。同線から埼京線直通の電車に乗って新宿駅に行き、中央快速線に乗り換えるためである。ちなみにゆりかもめの最寄駅は、私のビルから歩いて1〜2分である。

結論から言うと、りんかい線は平日昼間帯はかなり役に立たない。埼京線直通電車はおおよそ3本に1本で、私が同駅に辿り着いたとき、次に来る大崎駅方面(つまり新宿駅方面)行き電車は、大崎止まりで、その次の電車も大崎止まりだった。結局私は大崎行きに乗った。

私のりんかい線電車が大崎駅に到着したちょうどそのとき、向かいのホームからは湘南新宿ライン電車の籠原駅行き(新宿駅方面)が発車した。接続はナシ。次の新宿駅方面の電車は、結局私が乗ったりんかい線電車のあとのあと、埼京線直通の電車だった。

私は頭に来たので、結局大崎駅から山手線で東京駅に取って返し、中央快速線に乗った。

結局何が言いたいかと言うと、どの路線が便利で、どの路線が不便かは、実際に乗ってみて、しかも一定期間に連続して乗ってみないと、わからないのである。例えばゆりかもめは、新橋駅から乗ると、船の科学館駅(たった8.4キロなのに!)から先へは370円もかかる――例えばコミケの会場として有名な東京ビックサイト最寄の国際展示場正門前駅へも、11.3キロで370円――し、新橋・豊洲間14.7キロに16駅もあるのに快速などの優等列車がないのですぐ停車するが、昼間帯でも5分に1本という密度の濃いダイヤなので、結構利用しやすいのである。

ちなみにフジテレビやヴィーナスフォートなどのある台場周辺や、上述のビッグサイトへは、東京駅八重洲口(台場へは行けない)、浜松町駅新木場駅亀戸駅錦糸町駅から都営バスで行くことができる。しかもいくら乗っても一律200円である。時間はかかってしまうが、りんかい線ゆりかもめよりははるかに安いのが魅力である。私も一緒に〈労働〉している吝嗇家の友人(未だに学部生をやっている、学部時代からの友人)とバスで帰宅することがあるが、とりわけ週末は、家族連れが大挙して乗り込んでくるのである。